ヨーロッパ(地中海・西欧・東欧・北欧)通史

3行まとめ

  • 地中海の古典文明(ギリシア・ローマ)とキリスト教化が基層、ローマ法・ラテン/ギリシア文化が長期構造を形成。
  • ルネサンス・宗教改革・科学革命・大航海と主権国家体制(1648ウェストファリア)が近世秩序を規定。
  • 産業革命と国民国家化→帝国主義→世界大戦・冷戦を経て、欧州統合とグローバル連結へ。

ミニ年表(ざっくり)

前8〜前4世紀ギリシアのポリス(ペルシア戦争)→マケドニアとヘレニズム
前3世紀〜476ローマ(共和→帝政)/西ローマ滅亡476
6〜11世紀ビザンツ/フランク→カール大帝(800)/封建とヴァイキング
11〜15世紀十字軍(1096〜)・都市とギルド・ハンザ/百年戦争(1337–1453)
15〜17世紀ルネサンス/宗教改革(1517)/三十年戦争(1618–1648)→ウェストファリア
18〜19世紀啓蒙・産業革命・フランス革命(1789)・ナポレオン→ウィーン体制(1815)→1848革命・独伊統一(1861/1871)
1914–1945第一次・第二次世界大戦
1945〜冷戦・EC/EU・体制転換(1989)・ユーロ(1999/2002)・拡大・ブレグジット(2016)

ヨーロッパ通史を俯瞰

ヨーロッパを時系列で読む

古代ギリシアのポリス世界は哲学・市民観を育み、前4世紀のマケドニア拡張でヘレニズム圏が誕生する。ローマは前3世紀以降に地中海を統合し、帝政下でローマ法と道路・都市網が整備、395年の帝国分割を経て476年に西ローマが滅亡。東のビザンツは都市文化と正教を継承し、西欧ではフランクが台頭、800年にカール大帝が戴冠する。11世紀以降は十字軍や修道・大学の発達、北海・バルトのハンザ、14世紀には黒死病と百年戦争が社会を揺らす。15世紀、イタリアのルネサンスと活版印刷が知を加速し、1517年の宗教改革は教会と政治秩序を再編、1618–1648年の三十年戦争を経て主権国家体制が確立する。18世紀後半、産業革命が英から拡散、啓蒙思想の下で1789年フランス革命とナポレオン戦争が欧州を再編、1815年のウィーン体制が均衡を図るが、1848年の革命と民族運動、1861/1871年の伊独統一で国民国家の枠組みが整う。20世紀は第一次世界大戦(1914–18)とヴェルサイユ体制、世界恐慌を経て第二次世界大戦(1939–45)。戦後は冷戦の分断と復興、石炭鉄鋼共同体(1951)・EEC(1957)を経てEUへ統合が進み、1989年の体制転換、1999/2002年ユーロ導入、2004年以降の拡大、2016年のブレグジットを経験。今日の焦点は、拡張と統合の調整、エネルギー・安全保障・移民・技術標準をめぐるガバナンスである。

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