島嶼ハブと連鎖(ビスマルク→サンタクルス→バヌアツ→ニューカレドニア→フィジー→トンガ→サモア)

ー ラピタ文化:太平洋拡張の跳躍台|島嶼ハブと連鎖 ー

G7期、ラピタの拡張は「ビスマルク→サンタクルス→バヌアツ→ニューカレドニア→フィジー→トンガ→サモア」の順で広がったことが、主要遺跡の年代と分布から言えます。西ポリネシアの初期拠点としてヌクレカ(トンガタプ島・トンガ)とムリファヌア(ウポル島・サモア)が鍵になります(前9〜8世紀)。

対応マップ

このノートはG7期に表示
ピンの色: #C2315C

初期表示レイヤー:01, 03, 04, 05, 10 / 版:v202501004

連鎖の起点:ビスマルク諸島(ムサウ/ニューアイルランド)

初期ラピタの基準地の一つタレパケマライ(ムサウ諸島・Eloaua)から、歯状文土器と島嶼間移動の証拠がまとまります。ここは「西から東へ」の出発点として重要です。

遠隔跳躍の中継:サンタクルス(ネンドー)

ネンドー/サンタクルス(ラタ)はリモート・オセアニア初期の拠点で、ビスマルク産黒曜石の大量出土が東進の“実働”を示します。ネンドー/サンタクルス(ラタ)周辺の複数遺跡でこの傾向が確認されています。

なお、テウマ(エファテ島・バヌアツ)は到達後の定着(墓地)を示す一次級の指標であり、 コネ(ニューカレドニア)は次段の島嶼ハブの代表点として扱える。

西ポリネシアの門柱:フィジー→トンガ→サモア

フィジー(例:ナトゥヌク(ビティレブ島・フィジー))を経て、トンガのヌクレカは創始集落として高精度U/Th年代が示され、サモアではムリファヌアの水中ラピタ遺跡が最東端級の証拠です。

確度 A/B/C

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  • A 公的・一次級で直接確認(一次が複数一致でもA)
  • B 複数一次情報からの強い推定(反論や未確定部分あり)
  • C 仮説寄り(一次が乏しい/矛盾/作業仮説段階)
  • 連鎖順序(ビスマルク→西ポリネシア):B(複数地域の年代整合)
  • ヌクレカ創始拠点性:A(U/Th年代の一次級)
  • ムリファヌア最東端級:A(放射性炭素年代と遺物コンテクスト)