アメリカ大陸(メソアメリカ・アンデス・北米)通史

3行まとめ

  • メソアメリカとアンデスに高度文明が成立、北米にも多様な先住文化が広がった。
  • 16世紀以降、イベリアを中心とする植民地化と大西洋奴隷貿易が社会を再編。
  • 18〜20世紀の独立・国民国家形成を経て、冷戦・民主化・地域統合とグローバル連結へ。

ミニ年表(ざっくり)

前1200–前400オルメカ/250–900:マヤ古典期ニアとヘレニズム
14–16世紀アステカ連邦(1428–1521)/インカ(1438–1533)
1492コロンブス来航 → 1521:テノチティトラン陥落/1533:クスコ陥落
16–18世紀スペイン副王領・ポルトガル領ブラジル/大西洋奴隷貿易/北米英仏植民
1776米独立/1804:ハイチ独立/1810–1825:中南米独立/1822:ブラジル
1861–65米南北戦争/1888:ブラジル奴隷制廃止
1910–20メキシコ革命/1948:OAS設立
1959キューバ革命/1980s:民主化の波/1994:NAFTA(→USMCA)

アメリカ大陸通史を俯瞰

アメリカ大陸を時系列で読む

前1200–前400年にオルメカが現れ、メソアメリカではマヤ古典期(250–900)が都市・暦・文字文化を成熟させた。14〜16世紀、メキシコ高原にアステカ連邦(1428–1521)、アンデスにインカ(1438–1533)が広域支配を築く。1492年のコロンブス来航後、1521年にテノチティトラン、1533年にクスコが陥落し、スペイン副王領とポルトガル領ブラジルが成立、大西洋奴隷貿易とプランテーションが社会を再編する。北米では英仏西の植民が並行し、1763年の七年戦争講和で勢力図が変化、1776年に米国が独立。19世紀、ハイチ(1804)に続き、ボリバルらの運動で1810–25年にラテンアメリカが次々に独立、ブラジルは1822年に帝政として自立する。米国は西漸と1846–48年の米墨戦争を経て領土を拡大、1861–65年の南北戦争で奴隷制を廃止。ラテンアメリカでは輸出主導のブーム(硝石・ゴム・コーヒー)と政治不安が交錯し、1910–20年のメキシコ革命が社会改革を推進した。第二次大戦後はOAS(1948)下で冷戦の影響が強まり、1959年キューバ革命、1970–80年代の軍政・内戦、1980年代後半以降の民主化と地域統合(MERCOSUR 1991、NAFTA 1994/現USMCA)へ。今日の焦点は、先住民の権利と資源・環境、移民・都市化、サプライチェーンと民主主義の質である。

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