確度メーターの見方

このサイトでは、情報の確からしさ書き方の性格を簡単なラベルで示します。迷ったらここを確認してください。

なぜ必要?

史料には強いものと弱いものがあり、記事の書き方にも「引用中心」から「仮説寄り」まで幅があります。読者が判断しやすいよう、資料の信頼度(A/B/C)叙述の性格(NS-1〜4)を併用して明示します。

資料の信頼度(A / B / C)

  • A 公的・一次級で直接確認(一次が複数一致でもA)
  • B 複数一次情報からの強い推定(反論や未確定部分あり)
  • C 仮説寄り(一次が乏しい/矛盾/作業仮説段階)

叙述の性格(NS-1〜4)

  • NS-1 実録寄り — 同時代一次史料や天文記録と高い整合
  • NS-2 照合可 — 外部資料との照合がおおむね可能(部分的に議論)
  • NS-3 伝承中心 — 外部照合は限定的(伝承優勢・史実要素あり)
  • NS-4 神話層 — 神話・寓話層

NSは主に日本書紀系の叙述部分で使用。氏族/家・地域・考古などは基本A/B/C中心で十分です。

表示ルール(どこに出る?)

  • ページ冒頭:短縮凡例(1行)を出し、ここ(本ガイド)へリンク。
  • 表や証拠リストの直前:「A=一次級/B=強い推定/C=仮説寄り」と小さく再掲。
  • 個々の項目:AやCのバッジを付与(行末や見出し脇)。

使い分けの目安

  • 日本書紀(天皇・巻段):NS+A/B/C(叙述はNS、典拠の強さはA/B/C)。
  • 考古ノート:A/B/C中心(一次報告=A、編年推定=B、未確認比定=C)。
  • 氏族/家・地域・外交:A/B/C中心。系譜再構成や伝承接続はB〜Cで明示。

ミニ例

項目典拠ラベル
◯◯古墳の編年発掘報告(2020)・型式学A
△△氏の本貫系図(写本)+地名一致B
□□と百済渡来の関連伝承+後世記録C/NS-3

よくある質問

  • Q1:Aなのに別解釈はないの?
    あります。Aは「根拠が強い」指標であり、解釈の一意性を保証するものではありません。
  • Q2:NSとA/B/Cの違いは?
    NSは“書き方の性格”、A/B/Cは“史料の強さ”。異なる次元なので併用します。
  • Q2:Cは間違いってこと?
    いいえ。Cは作業仮説や未検証段階のサイン。今後A/Bへ昇格する可能性があります。