礼文島の考古黒曜石— 原産地同定の結果と受容

ー 縄文のはじまり(G4)|黒曜石ネットワークの萌芽(礼文島の考古黒曜石) ー

礼文島(受容拠点・概略)の出土黒曜石は、元素パターンの照合から白滝黒曜石源(北海道・遠軽)に由来する試料が有意に含まれる。すなわち礼文は搬入の島ノードとして機能し、終末氷期〜完新世初頭のネットワークの存在を示す。

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レイヤーは03/04/05です

初期表示レイヤー:01, 03, 04, 05, 10 / 版:v202501004

原産地同定で何がわかる?

  • 方法:XRFなどで微量元素を測り、既知産地の「指紋」と照合する。
  • 結果:礼文の試料は白滝の指紋と合致する例が多い(地点や層で差はある)。

受容の意味(生活とつながり)

礼文は原産地を持たないため、黒曜石は搬入品。刃物素材としての実用価値に加え、交換・贈与など対人関係の強化にも関わった可能性がある。

時期と広がり

証拠はおおむね終末氷期〜完新世初頭の枠に収まり、のちの時代まで安定的に受容した可能性が高い。ただし島内各遺跡・各層で濃淡はある。

確度 A/B/C

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  • A 公的・一次級で直接確認(一次が複数一致でもA)
  • B 複数一次情報からの強い推定(反論や未確定部分あり)
  • C 仮説寄り(一次が乏しい/矛盾/作業仮説段階)
  • A:礼文↔白滝の原産地対応(分析一次データ)。
  • B:島ノードとしての受容の継続(複数地点の整合)。
  • C:どのような交換様式(贈与・互酬など)だったかの具体像は未解明。