鉄器が広まり水田が各地に増えると、生産力が上がり、集落に大きさや役割の差が生まれました。これに伴い、首長の住まい(権威の場)や祭祀の場が周囲と分かれて見えるようになります。いっぽう港では、鉄⇄塩・玉(ガラス・石)・食料といった等価交換が動き、関門〜瀬戸内〜難波を結ぶ内海回廊が日常の航路として定着しました。こうした変化を遺構・遺物・地理(地形と航路)を突き合わせて読み解き、なぜこの時期に「クニの萌芽」が可視化するのかを確かめます。
🇯🇵 『漢書』地理志(楽浪郡条/燕地)
「楽浪の海中」に倭人がおり、百余国に分かれ、季節ごと(歳時)に朝見・貢献したと記す。
結語の「云」は伝聞表現で、楽浪郡(前108年設置)の側から見た概説に留まることを示す。具体事件(57年金印・107年帥升)は『後漢書』が詳しい
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個別ノート
内海“回廊”の節点はどこ?(関門〜瀬戸内〜難波) 弥生 山陽道
鉄と水田の拡大、クニの萌芽
渡海の“窓”はどこ?(対馬・壱岐の現実) 弥生 西海道
【特集】鉄と水田の拡大、クニの萌芽
日本海ルートの“受け口”は?(若狭・能登ほか) 弥生 北陸道
【特集】鉄と水田の拡大、クニの萌芽
鉄はどこから来てどう使われた?(受容と再加工) 弥生 日本横断
【特集】鉄と水田の拡大、クニの萌芽
水田はどう広がり何を変えた?(灌漑の小景観) 弥生 日本横断
【特集】鉄と水田の拡大、クニの萌芽
環濠集落は後期にどう変わった?(計画空間”へ) 弥生 日本横断
【特集】鉄と水田の拡大、クニの萌芽
港では何が交換された?(鉄・塩・玉の“セット”) 弥生 日本横断
【特集】鉄と水田の拡大、クニの萌芽
🇯🇵 「漢委奴国王」金印は何を示す? 弥生 東アジア
【特集】鉄と水田の拡大、クニの萌芽
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同時代の有名なできごと(世界の流れ)
参考資料
- 講演要旨『塩の道』—弥生期の土器製塩が“瀬戸内発”で拡がる整理。港セット(塩)の背景に最適。
- 「水田土壌」URBAN KUBOTA No.13—弥生の水田立地・灌漑の必然(小流域→扇状地縁→低地)を簡潔に総説。
- 特別展パンフ『弥生時代の環濠集落—午王山遺跡を掘る』—環濠・区画・広場の“見取り図”に使える展示小冊子。
- 『九州地方の古地理に関する調査』(国土地理院時報)—九州の水田跡・環濠・古地形の背景資料。
- 『北陸地方の古地理に関する調査』—日本海側の地形・沿岸性と交流の示唆(受け口議論の補助)。
- 「弥生集落史の地平 その2」—弥生集落の類型(極大型〜極小型)整理。後期の“計画空間”論の地ならしに。
- 香川県埋文センター情報誌 No.64—弥生の鍛冶(ふいご・炉)図解。受容と再加工の“絵的”補強に便利。
🇯🇵 『後漢書』東夷列伝(倭)
