ー 縄文のはじまり(G4)|最古級の土器(草創期土器のかたち) ー
草創期の土器は、深鉢・丸底を基本とし、砂や貝殻などを混ぜた胎土を手びねりで成形、露天の野焼き(約500–700℃)で焼成された。大平山元I遺跡の初期土器は、この技術セットの代表例である。
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#E65233
レイヤーは05
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形:深鉢・丸底が“煮る”に向く理由
- 深鉢:容量が大きく対流が起きやすい→煮出しに効く。
- 丸底:焚火上で安定/熱が回りやすい。
胎土:割れにくさと保温のバランス
粘土に砂・貝殻・植物繊維などを混ぜると、乾燥や焼成時の割れを抑え、加熱後の熱衝撃にも比較的強くなる。
焼成:露天・低温でも実用十分
露天の野焼きは、温度管理は大まかだが、煮炊き用の器としては十分な強度を得られる。
確度(A/B/C)
※このサイトでは、資料の信頼度(A / B / C)を簡単なラベルで示します。
詳しくは 凡例:、資料の信頼度(A / B / C)へ →
- A 公的・一次級で直接確認(一次が複数一致でもA)
- B 複数一次情報からの強い推定(反論や未確定部分あり)
- C 仮説寄り(一次が乏しい/矛盾/作業仮説段階)
- A:深鉢・丸底・野焼き・混和材の使用(観察・実験考古学の一次級知見)。
- B:器形の地域差・時期差(複数地域の比較により整合)。
- C:細かな製作“流派”の存在や家単位の技術伝承の具体像は推定段階。