冒頓単于は、前3〜2世紀のモンゴル高原で活動した草原帝国の統合者(遊牧「王」)。漢の北辺に強い圧力をかけ、白登山包囲(前200年)後の和親体制を生み、国境の細い軍事・外交ルートが整備される契機を作った
クイック情報
別名・異表記 | 冒頓/冒顿/冒顿单于 |
活動期 | 在位 前209–174年/生涯 前234年?ごろ–前174年 |
役割 | 草原帝国の王(匈奴を統合し外圧を形成) |
主な拠点 | 漠北・オルドス周縁・匈奴中枢域 |
特記事項 | 月氏を西走させ西域秩序へ影響(B) |
ミニ年表
前209年 | 単于に即位、草原勢力の広域統合を進める。 確度A |
前200年 | 白登山で漢高祖を包囲、和親体制が始動。 確度A |
前198年 | 前198 和親再確認、国境での贈与・婚姻外交が定着。 確度A |
前176–174年頃 | 月氏を圧迫し西走させる(西域勢力図に変化)。 確度B |
事績(特集へのリンク)
草原帝国を統合し外圧を形成
匈奴を広域に再編し、漢へ強い圧力を与えた。初期漢は和親に傾き、国境は軍事・外交の“細い道”となる(土門の戦いや和親の合意は前200年頃)。後の軍事転換の出発点。