「ブロックテーマ(フルサイト編集)」が登場した2022年当時は、まだ手探りの状態でしたが、今やブロックテーマはWeb制作の「新しいスタンダード」。プログラミングコード(PHP)を書かなくても、直感的な操作でサイト全体のデザインを変えられるのは、ブロックテーマ最大の魅力です。
この記事では、2022年に公開した情報を最新版にアップデートし、「テンプレートとは何なのか?」という基本を解説します。
テンプレートを制するものは、ブロックテーマを制す😊
サイトエディターの基本操作はチェック済みですか?
「テンプレート」を編集するための画面(サイトエディター)の具体的な使い方や、最新のメニュー構成については、別の記事で。
お皿と料理のルール
- 【テンプレート = お皿】
ヘッダー、フッター、サイドバーなど、ページ全体の「枠組み」です。お皿のデザインを変えると、そのお皿を使っているすべての料理の見栄えが変わります。 - 【投稿コンテンツ = 料理】
記事のタイトルや本文など、そのページ独自の「料理」です。ステーキを焼いても、隣のテーブルのパスタ(中身)は変わりませんよね。
| 項目 | コンテンツ(料理) | テンプレート(お皿) |
|---|---|---|
| 編集する場所 | 固定(投稿) > 新規追加・編集 | 外観 > エディター > テンプレート |
| 変わる範囲 | そのページだけ | 同じテンプレートを使う全ページ |
| 主な内容 | 記事のタイトル、本文など | ロゴ、メニュー、フッター、背景色など |
なぜ「迷子」になるのか?
「サイトエディター」ではお皿(枠組み)と料理(固定ページの中身)を同時に画面で見せてくれます。
「記事の文章を直そう」と思ってサイトエディターを開いたのに、ついついヘッダーの色を変えてしまい、「あれ? 他のページの色まで変わっちゃった!」となるのは、お皿そのものを塗り替えてしまったからです。
「投稿コンテンツ」ブロック
ここで一つ、大切なキーワードを覚えておきましょう。テンプレート(お皿)の中には、「投稿コンテンツ」ブロックという穴が開いています。
この「投稿コンテンツ」ブロックこそが、書いた内容(コンテンツ)を表示させるための専用窓口です。テンプレートからこのブロックを消してしまうと、いくらコンテンツを書いても、画面に表示されなくなります。
テンプレート階層:WordPressが「どのデザインを使うか」決めるルール
「テンプレート階層」という言葉を聞くと難しそうですが、WordPressがページを表示する時に、「どのデザイン(テンプレート)を適用するか?」を順番に探していく「優先順位」のことです。
例えるなら、WordPressは「その場に一番ふさわしい服」を探すクローゼットのようなものです。
WordPressの探し物シミュレーション
- 第1候補(専用の服): 「このページ専用の特別なデザインはあるかな?」(例:
front-page.html) - 第2候補(普段着): 「専用のがなければ、この種類(投稿や固定ページ)共通の服はあるかな?」(例:
single.htmlやpage.html) - 最後の手段(万能な服): 「何も見つからない!仕方ない、全部に使える index.html を着せよう!」
よく使うテンプレートの「優先順位」早見表
まずはこの「主要な3パターン」だけ押さえます。
| 表示したいページ | WordPressが探す順番(左が優先) |
|---|---|
| トップページ | ① front-page → ② home → ③ index |
| ブログ記事(投稿) | ① single-slug(個別) → ② single → ③ singular → ④ index |
| 固定ページ | ① page-slug(個別) → ② page → ③ singular → ④ index |
⚠️ 「index.html」の罠
一番下にある index.html は、いわば「最後の砦」。
ここを編集すると、専用のテンプレートがないページすべてに影響が出てしまいます。
「一部だけ変えたい」時は、indexではなく、専用のテンプレート(singleやpageなど)を作ったり編集したりするのが、安全なカスタマイズのコツです。
2026年現在のサイトエディターでは……
以前はファイル名を一つずつ確認していましたが、今のWordPressなら、サイトエディターの「テンプレート」一覧画面で、どんな役割のテンプレートなのかを、日本語で分かりやすく表示されるようになりました。
実践:カスタムテンプレートを作ってみよう
「このページだけはサイドバーを消して、スッキリ見せたい」
「LP(ランディングページ)風の特別なデザインにしたい」
……そんな時に役立つのがカスタムテンプレートです。
既存のテンプレート(pageやsingle)をいじるのと違って、新しく「型紙」を作るので、他のページを壊す心配がなく、安心して実験できるのが良いところですね!
ステップ1:新しいテンプレートを追加する
まずは、サイトエディター(外観 > エディター > テンプレート)を開き、画面右上にある「+(新規追加)」ボタンをクリックしましょう。
- 一番下の「カスタムテンプレート」を選択します。
- 管理しやすい名前を付けます(例:「サイドバーなし」や「LP用」など)。
ステップ2:レイアウトを組み立てる(要注意ポイント!)
真っ白な画面、または既存のデザインが表示されます。ここで自由にブロックを配置していきますが、絶対に忘れてはいけないブロックがあります。
⚠️「投稿コンテンツ」ブロック
テンプレートの中に「投稿コンテンツ」ブロックを入れ忘れると、固定ページで一生懸命書いた文章や画像が、画面に一切表示されません!
「枠組みは作ったけど、中身を表示する窓口を作るのを忘れた」という状態ですね。リストビューで確認して、必ず配置されているかチェックしましょう。
ステップ3:ページに「型紙」を割り当てる
テンプレートを保存しただけでは、まだページに反映されません。最後に、表示したい「固定ページ」側で設定を行います。
- 固定ページ > 固定ページ一覧 から、デザインを変えたいページを開きます。
- 右側の設定サイドバーにある「テンプレート」の項目をクリックします。
- 先ほど作った「カスタムテンプレートの名前」を選択して、ページを更新(保存)します。
🎉 これで、そのページだけが特別なデザインに変わります!
一度「型紙(テンプレート)」を作ってしまえば、同じデザインを使いたい他のページにも使い回せるので、サイト運営がグッと楽になります。
思い通りのトップページを出すには?
「カッコいいトップページを作ったのに、自分のサイトを開くとブログの記事一覧が出てくる……」
これ、テンプレートの問題ではなく、WordPressの「初期設定」が原因です。ここを理解しておかないと、どれだけテンプレートをいじっても迷走してしまいます。
WordPressはもともとブログ作成ツールとして誕生しました。そのため、初期状態では「最新の投稿(記事一覧)」がトップページに表示されるようになっています。
企業サイトやポートフォリオのように、「決まったデザインのページ」をトップにしたい場合は、以下の手順で「看板の掛け替え」を行う必要があります。
🛠️ トップページを固定ページにする3ステップ
- 準備: 「固定ページ」で、トップページ用(例:HOME)と、ブログ一覧用(例:BLOG)の2つのページを中身は空っぽでいいので作って公開しておきます。
- 設定の変更: 管理画面の「設定」 > 「表示設定」を開きます。
- 割り当て: 「ホームページの表示」を「固定ページ」にチェックを入れ、ホームページに「HOME」、投稿ページに「BLOG」を選択して保存します。

設定を変えると「使うテンプレート」も変わる!
ここがブロックテーマのややこしいところです。設定を変えると、WordPressが裏側で自動的に使うテンプレートを切り替えます。
| 「ホームページの表示」設定 | 使われるテンプレート名 |
|---|---|
| 最新の投稿(デフォルト) | home.html または index.html |
| 固定ページ(HOMEを指定) | front-page.html または page.html |
💡「設定を変えたのに、思っていたテンプレートが反映されない!」という時は、優先順位が一番高い front-page.html(フロントページ) がテーマの中に存在しないか確認してみてください。ブロックテーマでは、この「設定」と「テンプレート名」の組み合わせがバチッとハマった時に、理想のサイトが完成します!
アーカイブ(一覧)ページのテンプレートについて
ここでもテンプレート階層が関係します。
WordPressは「URLを見て、どのテンプレート(名前)を使うか探すルール」があります。
例:URLが /category/history/ のとき
- まず category-history という名前のテンプレートを探します。
- なければ category を探します。
- それもなければ archive を使います。
個別記事のテンプレートでは、1つの記事を表示する『投稿コンテンツ』ブロックを使いましたが、
アーカイブテンプレートという『器(うつわ)』では、複数の記事を一覧として並べるための『クエリーループ』ブロックを使用します
🗺️ テンプレート作りを迷わない「名前」と「設定」のルール
テンプレート自作のコツは、「誰専用の部屋(テンプレート)を作るか」をハッキリさせることです。
- 名前でターゲットを決める:
category-historyと名付ければ、歴史カテゴリー専用の部屋になります。 - クエリーは「継承」でOK: 専用の部屋なら、クエリーループは「継承(オン)」にするだけで、自動的にそのカテゴリーの記事を映してくれます。
- 特別なときだけ「カスタム」:「歴史の部屋だけど、サイドバーにだけは最新記事一覧を出したい」という時は、その部分のクエリーを「カスタム(オフ)」にします。
「URL」→「名前」→「継承」。この3つが連動していることを知っておけば、どんな複雑なサイトも作れるようになりますよ!
