旧石器時代(日本)|氷期の列島に人が来た

狭義:およそ 38,000–13,000年前(後期旧石器〜縄文草創へ)
広義:~約10万年前?–13,000年前(研究進展で下限は地域差・仮説含む)

30秒要点

  • 時期:およそ 約3万数千年前〜約1.3万年前(のち縄文へ移行)。
  • 生活:移動型の狩猟・採集(季節移動・野営)。
  • 道具:打製石器(石刃・ナイフ形・尖頭器)→ 後期に細石器(携行・交換が容易)。
  • 遺跡・資料:岩宿遺跡(群馬)と関東ローム層野尻湖遺跡(長野)。
  • 資源移動:黒曜石の産地と分布から遠距離移動が把握できる。
  • 接続:更新世末に土器が現れ、縄文文化へつながる(一般化は縄文)。

ミニ年表(ざっくり)

約3万数千年前日本列島に旧石器文化が定着(関東ローム層中の石器)。
更新世末ごろ野尻湖遺跡に大型動物利用の痕跡。
約2.5万〜1.6万年前各地で細石器(マイクロブレード)文化が広がる。
約1万数千年前土器が出現し、やがて縄文時代へ。

旧石器時代(日本)を俯瞰

日本の旧石器時代を時系列で読む

風の冷たい更新世、列島の台地や洞穴には、小さな焚き火の跡が点々と残る。人びとは季節に合わせて移動し、 よく切れる打製石器を手に狩りと採集を組み立てた。やがて道具は工夫を重ね、携行しやすい細石器が広がる。

岩宿遺跡関東ローム層の石器は、その暮らしの確かな痕跡だ。長野の野尻湖遺跡では大型動物利用の手掛かりが見える。 更新世の終わり、土器が登場すると、煮炊きや保存の幅が広がり、列島の文化は縄文時代へと移っていく。

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